2016年10月1日土曜日

鳳凰・甲斐駒PW




こんにちは。
文学部一回鹿田

今回は、9月7日~10日にかけて行って参りました甲斐駒ケ岳・鳳凰三山PWの報告をしたいと思います。


メンバーは、二年生のPL小林さん、SLの渡辺さん、安積さん、そして一年生鹿田の計四名で行ってきました。




ではさっそく一日目から。
北沢峠にある北沢長衛小屋にテントを張り、そこからアタック装備で甲斐駒を目指します。



仙水峠を経て駒津峰、そして甲斐駒ケ岳山頂へ。



実はこのコース、八年前にも来たことがあるのですが、仙水小屋でお刺身を食べたこと、仙水峠で御来光を拝んだこと、必死で父の背中についていったこと…。

いろいろ思い出しながら歩いていると、あっという間に山頂が見えてきました。



さすが「南アルプスの貴公子」と呼ばれるだけあって、白い山肌と峻険な山容が格好いいです。



山頂付近ではトップを務めさせてもらい、ちゃんと正規のルートを登ったつもりなのですが、花崗岩の大きな岩を見上げては出てくる「あの岩登りたいな~」という葛藤と裏で戦っていたりいなかったり…。



そんなこんなで、日本百名山の一つ、甲斐駒ヶ岳登頂成功です。

実に八年ぶりの山頂。八年経っても飽きずに山に登っていると考えると、自分って相当な山バカなんだなぁ、と思ったりしてしまいます。





さて、同じ道を下り、テン場に戻って作戦会議です。

というのも、明日8日は台風再接近日。さらにメンバーの体調も思わしくないとあって、鳳凰山への雲行きも怪しくなります…。

明日のことを心配して眠れない…と思いきや、四人しかいないテント内が快適すぎて爆睡でした。


二日目、朝。爆睡から目覚めると外は雨。
急遽コースを変更し、雨の中林道を歩くことに。



北沢峠から広河原へ。
雨の中を歩くのは、やはり気分が下がります。さらに登山道でもない林道となると、尚更です。



雰囲気のいい山小屋。C2の広河原山荘到着です。
小屋の中で暖かい布団で…眠りたいところですが、すぐに始まるのはテントで夜を越す準備。

しかし二回生の先輩三人の会話を、真ん中で挟まれながら、半ば寝たふりをしながら、聞き耳をたてながら聞くのも、中々楽しかったので良かったのですが。 笑



三日目。晴れ。
広河原から白鳳峠を目指します。急登を登りきると目の前には、日本第二位の標高を誇る北岳が。



前日に登った「貴公子」甲斐駒と、「女王」仙丈ヶ岳が見えています。景色が良いと、足取りも軽やかになりますね。


そしてピークを一つこえると



やっと、やっと見えました。オベリスク。
かっこよさというか、雄々しさというか、神々しさというか。遠くからでもビシビシと伝わってきます。



白い稜線を歩き、地蔵岳山頂に到着。残念ながら午後からは天気が悪くガスってしまいましたが、うっすら見えるオベリスクも神秘的ということで。


「オベリスク」とは元々、古代エジプトで造られていた尖塔状の記念碑のことを指しますが、この形を見ていると、その名前も納得です。



地蔵岳の山頂付近には「賽の河原」と呼ばれるお地蔵様がたくさん祀られている場所があります。賽の河原とは、三途の川にあるとされる河原のことで、亡くなった子どもがここで石を積んで塔をつくろうとしては、鬼が絶えずそれを壊すのだそう。そこに地蔵菩薩が現れて、子どもを救うのだ、という言い伝えがあります。


この地蔵岳の賽の河原には、その昔、子宝に恵まれない夫婦が地蔵を一体借りていき、無事に子どもを授かったら地蔵を二体にして返す、という習わしがあったそうです。


「地蔵岳」に「観音岳」に「薬師岳」
名前からも分かるように、鳳凰三山は昔から信仰の山だったんですね。ガスの具合も相まって、神秘的というか、幻想的というか、まるで異世界に来たかのような、そんな気がしてきます。山の魅力って、やっぱり下界とはまったく違った世界を体感できるところにあるのではないでしょうか、と、勝手に思ってみたり。


このオベリスクという大岩が、亡くなった子どもの魂を、子を願う親の思いを、ずっと見守ってきたのでしょうか。





そのまま稜線を歩いて観音岳、さらに薬師岳へ。
天気は微妙でしたが、無事に鳳凰三山に登頂することができました。タカネビランジは見頃を過ぎていましたが、観音岳山頂に可憐に一輪咲いていました。ここまで来たらあとはもう少し。最後のテン場である南御室小屋に向かいます。



晩御飯を食べ、バッヂの購入も済ませ、とうとう最後の夜です。

寝る前に、アプローチからの四日間を頭の中で振り返ります。夏休みのPWはこの甲斐駒・鳳凰一つだけしか行っておらず、こんなに楽しいのならもっとPW入れておけば良かったなぁ…なんて思いながら、眠りにつきます。山の上では、なぜかよく眠れます。


                       

最終日は夜明け前からの行動。
夜叉神峠からは、白根三山が綺麗に見えます。



下界の人々が活動し出す朝8時。
ゴールである、夜叉神峠登山口に着きました。終始すっきりしない天気でしたが、甲斐駒ケ岳への再登頂、そしてオベリスクを間近に見上げることができ、最高のPWになりました。連れていってくださった先輩方、本当にありがとうございました。

この夏は、夏合宿に始まり、いつになく様々な山に登りましたが、一つ、思ったことが、ありまして




「やっぱり山は最高だ…!!!」




くだらない文章にお付き合いくださいまして、ありがとうございました。



鳳凰三山、また八年後にでも登りに来ようかしら……。

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